人工知能学会第2種研究会
計測インフォマティクス研究会
Special Interest Group on
Measurement Informatics: SIG-MEI
目的と目標
本研究会は、人工知能学会に属する第2種研究会として、先端計測を指向する情報、物理、化学、生物など様々な面からの対象の推定原理、計測原理、制御原理、データ構造・アルゴリズム原理、そしてそれらを用いた先端計測デバイス・装置、エッジコンピューティングデバイス・アークテクチャ、情報処理に関する理論・手法・技術の基礎から応用までの幅広い研究課題の全てを対象とし、産官学の研究者と技術者が互いの研究成果を発表し、討論する場を設けることを目的とします。
これらの活動を通じて、当該研究において我が国を含む世界的なIoT社会の発展に寄与することを目標とし、さらに今後関連する国際会議、ワークショップなどの日本開催のための基盤作りや、中長期的に当該分野の研究人材育成を視野に入れた活動を行います。
取扱う範囲
先端計測に関する研究は、計測のための広範な情報処理原理から物理・化学・生物的原理にまで亘る学際融合的研究分野です。そのため、当研究会で取扱う理論や技術の範囲は、情報処理のみに限定せず、情報処理に関連する内容であれば計測の物理・化学・生物的原理やそれに基づくデバイス・装置の開発に関するものを網羅します。ただし、研究会という性格上、理論や技術に新規性を有する研究成果の発表や討論を対象とします。
研究会と申し込みのご案内
第7回計測インフォマティクス研究会(人工知能学会第2種研究会)
- 開催日:2023年8月25日(金)
- 場所 :対面開催 産総研 臨海副都心センター 人工知能研究センター
〒135-0064 東京都江東区青海2-4-7
産業技術総合研究所 臨海副都心センター 別館11階
アクセスマップ
- 概要:
- 第7回研究会を以下の通り開催いたします。今回は、IoT社会、デジタルツイン社会における計測や解析の研究開発の方向性について議論を深めるため、先端の民間企業において計測解析技術開発やその利用技術開発を担っておられる方々の招待講演、パネルセッションを企画します。今回は、対面のみの開催となります。発表及び参加費は無料です。幅広い皆様の発表申し込み、参加申し込みをお待ちしております。人工知能学会員に限らずどなたでも申し込みいただけます。
- 計測・センシング技術は、リアル世界とバーチャル世界を繋ぎIoT社会、デジタルツイン社会を支えるコア技術です。そのため、新しい計測・センシング技術や得られた膨大で多様なデータの利用方法に関する研究開発が盛んに行われています。本研究会は、情報、物理、化学、生物、社会、サービスなど様々な面から、対象の計測原理、推定原理、解析原理、制御原理、データ構造・アルゴリズム原理、そしてそれらを用いた先端計測・センシングのデバイス・装置、エッジコンピューティングのデバイス・アークテクチャ、情報処理に関する理論・手法・技術について、基礎から応用までの幅広い研究課題を対象とします。
- 発表申し込みと原稿提出:
- 申し込み・原稿提出期間 6月1日~8月7日
発表申し込みはこちらです。人工知能学会員に限らずどなたでも申し込みいただけます。発表参加費は無料です。
- 原稿提出締切 8月7日 締切日までに発表申し込み時に通知されたURLから、研究会所定書式による2~6ページの発表原稿をオンライン提出ください。原稿提出が無い場合は、研究会での発表はできません。提出原稿は研究会当日にオンライン会場にて電子的に配布いたします。原稿著作権等に関する扱いは研究会著作権規程を参照ください。なお、研究会主査及び幹事で構成する委員会において原稿内容が研究会の趣旨から大きく外れると認められる場合には、発表をお断りする場合があります。申し込み多数の場合には、期間途中で受付を終了する場合があります。
- 聴講参加申し込み:
- 申し込み期間 6月1日~8月24日 聴講参加申し込みはこちらです。人工知能学会員に限らずどなたでも申し込みいただけます。聴講参加費は無料です。申し込み多数の場合には、期間途中で受付を終了する場合があります。
- 問い合わせ先:研究会主査 大阪大学産業科学研究所 鷲尾 隆 washio@ar.sanken.osaka-u.ac.jp
- プログラム:(PDF版はこちら)
- 8月25日(金)
- 13:00 計測インフォマティクス研究会開会
- 13:05 模擬多結晶磁区パターンからのパラメータ変動の検出
侭田直也,水牧仁一郎,赤井一郎,青西 亨
- 13:30 PU学習を用いた新型コロナ臨床検体の高精度陽性陰性識別
鷹合孝之,谷口正輝,鷲尾 隆
- 13:55 単調増加制約のある閾値バンディット
田畑公次,中村篤祥,小松崎民樹
- 14:20 休憩
- 14:30 招待講演 分析科学分野における計測解析技術の現状の課題
~課題解決のための計測インフォマティックへの期待~
飯田順子
島津製作所分析計測事業部 上席理事,
大阪大学・島津イノベーション協働研究所 所長・特任教授
- 概要:「見えないものを可視化」するとも言える分析科学技術の発展に伴い、液体
クロマトグラフや質量分析計などの最先端計測機器の性能は、高速化・高感度化が
進み、得られるデータは、ますます膨大になっている。同時に、計測機器の普及に
伴い、分析科学の専門家ではない人たちが測定する機会が増大し、誰でもいつでも
正しい結果を、できるだけ効率よく得ることが求められている。また、さらなる高
性能化を求めるニーズが顕在化し、ハードウェア性能強化だけでは追いつかなくな
っている。ここでは、企業として感じている課題と取組み例を、演者が関わってき
た質量分析計を中心に共有し、今後の議論の一助となれば幸いである。
- 15:20 招待講演 AIによるシミュレーション最適化の産業応用と展望
椎橋徹夫
株式会社 Laboro.AI 代表取締役CEO
- 概要:AIを用いたシミュレーション最適化は従来手法と比較して、実対象から取得
したデータを用い機械学習によるサロゲートモデルを構築しシミュレーターとして
用いることが特徴の一つである。当社では、実際にAIによるシミュレーション最適
化を用いて製造・生産工程や研究開発におけるプロセス最適化やスケジューリング
最適化に取り組んでいる。本講演では、これらのAI産業応用例を紹介するとともに、
その実際と課題・展望について共有させていただく。
- 16:10 パネルセッション テーマ 計測・センシングシステム進化の方向性と情報科学の課題
パネリスト 飯田順子,椎橋徹夫 モデレータ 鷲尾 隆
- 17:50 計測インフォマティクス研究会閉会